(投資と読書と旅@ミニマリスト)北国からのつぶやき

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【科学的な適職】書評

こんばんは、mzkです。

科学的な適職という本を読みました。ちなみに紙の本です。

私も適職という分野は興味がありますし、一応人事も務めているので、読んでみました。結構自分の中の間違った常識を根本から覆してくれた良書でした。

 

 

仕事選びの大罪

本書では、7項目紹介されていますが、かいつまんで一部を抜粋して書きます。

好きを仕事にする

好きな事を仕事にした方がいいに決まっているじゃん!

と思いますよね。私もそう思っていました。ですが、アメリカのミシガン州大学がそれは実は誤りだと証明してくれています。それでは書いていきます。

 

  • 好きなことを仕事にするタイプ
  • 仕事は仕事と割り切るタイプ

このタイプの幸福度、仕事の定着度、スキルを調べた結果があります。

仕事の幸福度は、最初は好きなことを仕事にするタイプが高かったものの、最終的には変わらなくなったそうです。その理由は、最初は好きだったものの、大変な部分や苦労が出てきてしまい、嫌いになってしまったり、好きではなくなってしまうケースが多かったそうです。そして、好きなことを仕事にしている人ほど、「実は向いていなかったんじゃ・・・」という疑念が生まれる事も多いみたいです。

 

この部分の結論は、好きなことを仕事にしている人は、結果としてその仕事が向いていた。或いは、継続していくうちに好きになった。というパターンです。後者の方が多そうですね。YouTuberもそうです。好きな事を仕事にしよう!と意気込んだものの、思ったより稼げない現実、大変な編集、ネタを考える苦労、等々により、そもそも趣味だったのに嫌いになってしまったという話も聞きます。

 

今ouTuberをされている方は、結果的にそのスタイルが自分に向いていたのであって、自分に向いてないと思った人は消えていってると思います。

給料の多さで選ぶ

 お金を貰っているために働いているんだから、給料で選ぶに決まっているじゃんと思いますよね。近年その価値観はようやく見直されてきているものの、給料が高い=いい仕事という風習はまだまだあると思います。

 

結論から言います。これは私もブログでも度々書いていますが、給料の多さでは幸福度は変わりません。年収は800万から幸福度は変わらなくなります。400万以上からも上がりにくくなるようです。 色んな国を調べたデータでも同じ結果なようです。「お金で幸せを買えない」とは言いますがその通りですね。時間はお金で買えると思いますが。

仕事の幸福度をあげる

自由の多さ

  • 仕事を行う順番、タスクを自由に決める事が出来る
  • 収入や社内ルールに意見を言える

当たりまえですが、自由は幸福度に大きく影響します。労働量が多くとも、イニシアチブを握り、自由に仕事が出来れば、ストレスは大きく減ります。フリーランスが強いのはこの部分かもしれません。労働量が多くても、ストレスが少ない。上司からの指示、面倒な人間関係を可能な限り、排除出来ますしね。 もう一つ面白いデータが

  • タバコを吸うけれど、会社内の自由度が大きい
  • タバコは吸わないけれど、会社内の自由度が小さい

タバコは吸わないけれど、会社内の自由度が小さいグループの方が、身体を壊しやすく、慢性病にかかる確率も高いそうです。つまり、たばこの害よりも、不自由によるストレスの方が大きく、体に悪影響も大きいという事です。

達成感

達成感は大事です。頑張った結果褒められる。給与に反映される。 それがあると頑張れますね。スポーツ選手でルーティンを大事にする人が多いのも、達成感を得る目的もあるようです。それによってメンタル的に自信を持って臨めるわけです。 毎日同じ仕事ではなく、自身の成長と、達成感を得られる職場の方がいいですね。 もしそうでない場合は自分で目標を定めて、自己成長や達成感を感じましょう。

 

結局のところ

人間の脳は仕事選びに適していなく、色々バグも多いみたいです。 その中で適職を探すというのは至難の技です。 適職というのは、先天的な物ではなく、後天的な物も大きいと思います。 もし、あなたが今勤めている会社がブラック企業ならば、それはチャンスです。 次勤める会社は今の環境を確実に上回ります。 行く会社、行く会社がブラックという方は、自分自身に問題がある可能性もあります。職場の環境は自分で作っていく気持ちで、自分主導で働きましょう。  好きな事を仕事にするのは大切な要素ではありますが、割り切って仕事をした方がいいという研究結果があります。私は完全に割り切り方なので、逆にストレスが少ないのかも知れませんね。

 

好きな事を仕事にすることで、嫌いになってしまうかも知れない。そんなリスクがあります。プロ野球選手なんかもそうですね。好きだった野球が嫌いになったなんて話も聞きます。

 

仕事は仕事と割り切って自分の成長の為に時間を使いましょう。自分の適職は、実際にやってみないと分からない部分も多くあります。その結果、意外とこの仕事向いてるじゃん!ってパターンもあります。何でも食わず嫌いせずにやってみましょう。

 

本書はページ数、内容も濃い一冊です。これから就活を始める方。転職を考えている方、一度も転職した事のない方、幅広くおすすめする事が出来ます。 

中々全てを紹介しきれませんが、素敵な1冊でした。是非ご一読を。

 

ではまた~

 

科学的な適職 4021の研究データが導き出す、最高の職業の選び方