発達障害と診断された私
発達障害
みなさん「発達障害」という言葉に皆さんどのようなイメージを持っていますか?
実は私自身もこの言葉に悩まされた1人です。
「発達障害」とう言葉は、非常に偏見を生みやすいと思います。実際にそうでしょう。
私は19歳頃に知りました。
学生時代はそれほど気になりませんでしたが、就職後は同期と比べ覚えも悪く、危険な状況に気が付くことができず、感電、墜落を起こしそうになったことが何度もありました。自分としては、なぜこうなるのかよく分からず、単純に頭が悪いのだと、そう考えていました。
小中高と勉強、スポーツもそれなりにこなしてきました。ただ仕事だけは上手くいきませんでした。中々うまくいかず、結局体調を崩してしまいました。
幸い休職とまではいかず、産業医の先生や、専門医の先生に相談し受診してみました。
カウンセリングや、テストを受けていくうちに、1つの結果が出ました。
それが「発達障害」という言葉です。ADHDが1番私に近かったと思います。
当時はそれが非常に嫌でした。受け入れられませんでした。結局体調を崩した際に、ストレスで突発性難聴を発病し、危険の伴う仕事からは外れました。(今は経理の仕事をしています)
これが私にとっての転機でした。
職種が変わり、人事異動をきっかけに、私は発達障害と向き合う努力を始めました。
今まではなぜできないのか、と自分を責めるばかりでしたが、多くの論文、書籍を読み漁り、課題の克服に努めました。
発達障害の症状
診断結果などをもとに自分の苦手な事を分析した結果。
1つ目は、空間把握能力が低い
極度の方向音痴。道が覚えられず、来た道を戻ることも困難。
現場監督にも関わらず、現場への道を覚える事に非常に苦労していました。
道を間違えない事にエネルギーを注ぎすぎて、ほかの事に手がつかず、不安から不眠症も発症していました。
これについては、現在は、総務、経理、人事の業務についているため、デスクワーカーとなり、仕事への支障はほぼありません。プライベートでは道に迷いまくるため、カーナビがないと外に出られません。10回ほど同じ道を通ることによりようやく覚えられるレベルです。自転車でも頻繁に迷います。昼間と夜でも景色が変わるので迷う原因になります。普通に目的地から逆走したりします。
2つ目は注意欠陥です。
この特性により、危険に気づくことが出来ない。高所から落下しそうになるなどのインシデントを何度も起こしました。焦ってしまい、視野が狭くなるのも相まって、現場でのそれはひどいものでした。人を傷つけなかった事。同僚が私の身を守ってくれた事が幸いでした。現場にいたら、死んでいてもおかしくなかったと思います。
これについては現在かなり克服できています。どのような局面でミスが生まれるのか、自分の特性を理解し、注意することが出来るようになりました。5年くらいかかりましたが、大きな成長です。
「発達障害」というと偏見がすごく、出来ないやつと思われがちです。私もそうでした。(私はそもそも出来ないやつでしたが・・・笑)
ですが、「発達障害」は脳のクセです。自分のクセを理解し、操ることが出来れば大きく改善することが出来ます。
現在は、努力の結果もあり、それなりに会社でもそれなりに評価されてきました。それまでは悲惨なものでしたが、自分自身を見つめなおし、受け入れる事で、大きく成長することが出来ました。
部下もいますが、その方も発達障害を持っています。ですが自身の経験もあるため、使えないとも思わないし、秀でている部分も多くあるので、自身の経験が部下の育成に生きています。
結局何が言いたいのかというと、自分で自分は人より出来ない、ミスが多いと感じている人は発達障害の可能性もあります。発達障害といっても色々な種類があり、克服方法も様々です。
もし、周りに思い当たる節のある人は、診断を受けてみる事を推奨します。
もしかしたら、私のように人生が大きく変わるきっかけとなるかもしれません。
あの時、受診していなければ、事故で死んでいたかもしれないし、人を殺めていたかもしれない。そんな思いが今でもあります。自分自身もサボっていたわけではなく努力もしましたが、努力だけでは、改善出来ないものもありました。
「発達障害」と向き合い、偏見をなくし、眠っている多くの才能が発揮できるために私は発信していきたいです。
この本も発達障害と向き合う栗原類さんの半生を知ることが出来ます。
発達障害を公開することもかなり勇気がいるので、本当にすごい事だと思います。
発達障害については書ききれませんね。今回はこの「発達障害」という言葉だけでも覚えていただければ幸いです。部下を持つようなポストの方にも、是非知っていただきたいです。
ではまた明日~